登山と仕事量

いつも一緒に山に登る人で、同じ山に登るのに、私の荷の1.5倍はありそうなものを、背負ってくる人がいる。中身を見て「小物が多すぎるのじゃないの」と言うと、「人間が小物にできてるもので」と、意に介する様子はない。 登山を登山口から頂上まで(標高差H)、荷物と自分の体重(M)を、運んでいく仕事量として考えてみると  仕事量=H×M  大したことがなさそうな1Kgの荷物を考える。1Kgの荷物を標高差1,500mを上げるとすると         仕事量=1Kg×1,500m=1,500Kgm これは、1個15Kgのダンボール10個を、ビルの4F(高さH=10m)まで運び上げるのと同じ仕事量になる。       この事を、先の人に言ったとしても、「ふう~ん」と言って鼻から息を吐くだけで、次の登山の準備の時には、「やっぱり登山の楽しみは、まずウィスキーを入れて、ビールは大を1缶にしようか、つまみは、これとこれを入れて。夏山は日差しが強いから、日焼け止めをいれて、それから…」となるに違いない。かの人はさておき、心ある方は、登山と荷物の重さの関係を、参考にされんことを。

  夏山は、風ふきわたり、ひと休み