【一般の日】
6:00
起床。
今日は午前中に宅買(※1)一件。9時の約束だっけ。
紐と段ボール、腰痛ベルトを忘れないように。
9:00
買取先に到着、本のある部屋に案内していただく。
本棚4本(※2)、ずらりと大判の美術全集と文学全集が並んでいる。
お客様の期待を思うと申し訳なく、恐る恐る申し上げる。
「包括的な美術全集や、文学全集は買取が難しくなっておりまして……」
ご納得いただき、買取できる本のみ買取させていただく。本の量は棚にある分量の半分くらいに……。
本の大きさを揃え、少しづつ紐で縛る。「しばり」はどんどん積み上げていく。
10:00
「しばり」を車に積み込み、倉庫に運ぶ。
倉庫を整理しないともうこれ以上入らない。無理やり押し込む。
そろそろ店を開けないと。急がなきゃ。
11:00
ギリギリ間に合った。
開店時間が過ぎてから、ハタキをパタパタ。土間をホウキではく。入り口のガラスも拭く。
本棚に新入荷の本を品出し。売れますように! と念を込める。
11:30
いつも時代小説の文庫本を買いに来るお客様と世間話。
12:00
ネット販売の発送作業。
14:00
持ち込み買取段ボール3箱。査定。古い絵本の中に珍しいものが混じっていて嬉しい。
15:00
買い取った本を、中をチェックし、拭いて、値段を付け、棚に並べる。
18:00
知人が来店し、野外イベントの打ち合わせ。
19:00
閉店。売り上げチェック。ひとり反省会。
※1:宅買(たくがい):出張買取のこと。店に持ち込まれる場合もあるが、大量にある場合は本のある場所に出張することも多い。
※2:本棚を正式にどう数えるかわからないが、古本屋は本棚を1本、2本と数える。
【催事の日】
5:00
起床。
今日は古本催事(※3)の初日。
7:00
前日に車に積み込んでおいた木箱30箱をのせて会場に向かう。
搬入口に到着すると、台車に載せ替えて会場まで運ぶ。腰が痛い!
8:00
スタートまであと2時間。短時間で木箱を並べなければならべなければ……。焦る。
ざっくりと、ジャンル、本のサイズなどごとに木箱を置き、お客様が見やすいレイアウトを考えながら、木箱を積み上げ、棚を作る。棚を作る作業は楽しい。
10:00
スタート。やった! お客様が続々と。
店では売れない本もこういう場所では売れることもあり、嬉しい。
面出し(※4)した本が売れると、「ヨシ!」という気分に。本が売れるように、並べ方をどんどん変えてみる。並べ直しはずっとやっていても終わらない。
15:00
ちょっと息抜き。他店の棚を眺めに行く。
こんなに毎日本を扱っていても見たことのない本がたくさんある。他店の本が欲しくなる。
17:00
終了、搬出。
本がたくさん売れれば荷が軽くなるけれど、今日はあんまり売れず……。
朝とほぼ同じ量の荷物を車に載せ、重い足取りで出発。本は次の出番まで倉庫でひと休み。
20:00
外で簡単な食事。
8番ラーメン? 王将? 丸亀製麺? くたびれたから、どこでもいいか。
※3:デパートやスーパー、イベント会場など、店以外の場所で期間限定で販売する形態。即売会、展示会、野外イベントなど様々な催しがある。
※4:本の表紙を見せて陳列する。面陳(めんちん)ということも。