本供養顛末記

ずいぶんと間が空いてしまいましたが、石川県古書籍商組合にて10月28・29日の両日にわたって開催した本供養についてのご報告をしたいと思います。(本供養の主旨については、先のエントリをご参照下さい。)

何分にも初めてのイベントでもあり、組合として対外的に取り組む事柄は久しぶりであったという事もあり、10月4日の古書の日に合わせて、組合サイトでの発表、記者クラブへのプレスリリースの配布によるパブリシティーなどでわずかながらも広報をしてきたのですが、いかんせんアピール不足は否めないところでもあり、日程が迫ってくるにつれいったいどれほどの本が集まるのか不安は募るばかりでした。
熱心に取材して頂き、記事を掲載して下さった新聞各社様には、心より御礼申し上げます。

そんな状態のまま本供養当日の28日を迎え、車に機材類を積んで会場となる金沢神社へと向かったのでした。

CA330058.jpgCA330056.jpg 幸いにも秋晴れの良い天気に恵まれ、集まった理事の皆さんと用意してきた誘導用の看板やノボリ旗を設置し、境内にテントを張り、テーブルを並べるとどうにか会場も格好が付き、宮司の厚見さんが張った下さった注連縄で、会場はいよいよそれらしい雰囲気になってきました。

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予定の10時になり、当番として集まってくれた皆さんは成巽閣手前の受入場所と境内の本部テントに分かれて本を待ちます。

予想に違わず最初は静かな滑り出しで、本当の持ち寄って下さる方があるのだろうかとやや懐疑的な雰囲気が漂いはじめる中、11時過ぎに始めのお一人がお車で本を持ち込んで下さいました。
お礼代わりに石川県古書店マップと古書の日の栞、金沢神社さんからご提供の参拝記念の栞の三点セットをお渡しします。
これを口切りに午後からは続々と本が持ち込まれはじめました。

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中には自転車やスクーター、手持ちで少しずつ持ち込まれる方もおられ、本当に感謝の気持ちで一杯になりました。
本部テントでは、そうやって持ち込まれた本を交換会(市場)に出品する物と、リサイクルに出す物へと仕分けていきます。

この様にして、二日間に亘って持ち込まれた本は段ボール箱にして50〜60箱分にもなったでしょうか。
初めてにしては 思いもかけぬ量になり、そのうちの約半分は交換会へ出品出来るものでした。

これらの本は二日目の29日、午後3時からお祓いして頂き、 会場から運び出されていきました。

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仕分けられた本は、11月10日に開催された石川組合秋季特選市と24日の通常市に出品され、無事第二の人生へと旅立っていきました。
会計報告やユネスコへの寄託などは追ってこのサイトにてご報告したいと思います。

今回は準備期間も短く至らぬ所も多い企画ではありましたが、皆様の温かいご支援があって何とか無事終了することが出来ました。
折角はじめることのできた「本供養」なので、来年も引き続き開催し、定着させていきたいと考えております。

皆様からのご提案やご意見などがございましたら、遠慮なくお寄せください。